白亜地を作る

6月16日に白亜地作成の講習会が開かれました。

講師はつくば絵画会会員の増田尚三さん。

 

白亜地は炭酸カルシウム(ムードン)と膠等の材料を

混ぜて作る地塗りで

古くから絵画制作の下地として使われている技法です。

平滑な画面が得られるので細密描写に向いています。

以下、白亜地作成の様子を解説していきます。

 

10%膠水を用意します。

水10に対し兎膠1を容器に入れて冷蔵庫で一日膨潤させたものを

70度以下で湯煎すれば膠水の完成です。

暖かい季節なら常温でも膠水は固まりづらいので

作業がはかどるようです。

 

 

 

 

今回は支持体にキャンバスの裏を使用しました。

パネルに張ったキャンバスに膠水を塗り1日乾かします。

膠引きは地塗りや油絵の具の油分を

画布が吸い取らないようにするための大事な作業です。

 

 

 

 

 

白亜地を作ります。

白亜と膠水を1対1で混ぜ合わせたものを

ゴムベラで塗っていきます。

刷毛で塗るとどうしても刷毛目が出てしまいますが

ゴムベラだとその問題がなく便利です。

1回目の塗布後も1日ほど置いた方が良いようです。

なかなか前に進みませんが焦りは禁物!

2回目以降は進みが早いです。

 

2回目塗布後は小1時間ほど乾かして3回目。

また乾かして4回目…と全部で7回塗りました。

5回目くらいから麻目がすっかり消えて

平滑なキャンバスになりました。

 

 

 

 

 

やすりがけもほぼいらないくらいの滑らかな出来に

参加者全員ウットリでした~。

増田さんご教授ありがとうございました!