青い池

先日行われた「父と母と娘の三人展」より片山明美さんの作品をご紹介します。

「青い池」油彩

 

美瑛の観光スポットとして有名な青い池は、1988年に噴火した十勝岳の泥流災害対策に作られた堤防に偶然水が溜まってできました。北国の大自然が長年かけて作り出した景色…ではなく、まだ30年ほどしか経っていない新しい場所なんですね。意外でした。しかし、偶然溜まった水がこのような現象を起こすとは驚きです。水に溶け込んでいる成分が太陽光に反射して、不透明で鮮やかな青に見える時間帯があるのだそうです。

眼前に広がるその瞬間を精緻に描かれました。美しい青に朽ちたカラマツの木々。遠くには残雪に生き生きとした緑。季節は春でしょうか。奥へ奥へと誘い込まれるような幻想的な風景です。