受賞おめでとうございます!

濱田恭華さんが第62回新協美術展にて小品部門ターレンス賞を獲得されました。

「漆黒の輝き」 油彩

 

野菜や果物などの植物を炭化させて真っ黒な置物として楽しむ花炭(はなずみ)というアートがあり、そこからヒントを得て黒いパイナップルをモチーフとして描かれました。そして、これを白菜で包みこむとは・・・静物画でも様々なパターンはありますが、見たことのない組み合わせです。おそらくまだ誰もやっていないタイプなのではないでしょうか。斬新です。

どっしりと存在感があり、異様な迫力を纏っています。個々が放つ命の輝きの図にも見えますが、パイナップルだけではなく白菜の端も黒くなっている所に注目すると、命の炎を燃やし尽くした末に訪れる漆黒の世界(=死)を暗示する図ともとれます。メメント・モリをテーマにしたような、生死観の問いかけのある重厚な作品です。受賞おめでとうございました!