紙幣になった富士

早川誓さんの作品をご紹介します。

「紙幣になった富士」 油彩

 

モデルは写真家岡田紅陽が撮影した逆さ富士。紙幣のデザインにも使用されているので、これが日本人が一番見ている富士山の形なのかも知れませんね。峠から本栖湖を見下ろして臨むこの景色は、今や撮影スポットとして有名な場所になっています。

逆さ富士をメインに昔の湖畔の風景を創作されました。雲一つない青空に高くそびえる富士。茅葺の住宅に手漕ぎの船。湖面は穏やか。のんびりとしたひとときを感じます。類似色によるグラデーション、点描、輪郭線といった平面を感じさせる要素で画面が構成されているので、油彩で描かれていますが版画を見ているかのような感覚にもなります。とても暖かい作品です。